やさしい孫子の兵法(だれでもわかる古典シリーズ)上巻

やさしい孫子の兵法(だれでもわかる古典シリーズ)上巻

古典デフォルメシリーズ「孫子兵法」の上巻。

やさしい孫子(上巻)やさしい孫子(中巻)やさしい孫子(下巻)

孫子の兵法を、誰でもよめる、わかりやすい言葉にかえて紹介します。

孫子の兵法の読み方は、そんしのへいほう、または、そんしのひょうほう、と発音します。

この本の内容は、孫子という人が書いた「成功するためのヒント失敗しないためのヒント」が書かれたノウハウ本です。その考え方は、色々なものごとに当てはめることが出来る便利なヒント集です。むかし書いたことが今でもつかえる古典の名作です。

ガイドの典子
孫子の兵法の本来の意味、または本文と原文に興味が出ましたら、市販の書籍または下のリンクページで確認することができます。

関連:孫子全訳 / 孫子の補足シリーズ

ガイドの典夫
このページでは内容の一部を紹介します。書籍や上のリンクの本文を読めばもっと深いヒントを得ることも出来ますよ!

だれでもわかる やさしい孫子兵法 その1(計篇)

 孫子のヒント 失敗して損をしないために、よく考えて行う

関連:兵は国の大事について

ガイドの典子
孫子の一番はじめに出てくる考え方です。

失敗しないためによく考える

これが孫子全体の基本的な考え方になります。

ガイドの典夫
孫子に言われるまでもねぇ、んなこたぁ~わかってるんだよ!

まことその通りです。失敗しないためによく考える。だれでも理解できることです。わたくし典夫(のりお)でもわかります。

しかしその誰でもわかる基本を、理解するだけでなく実行することが大切であると、孫子は本文でも言っております。いろんな想いや欲なんか出ちゃったりして、これが意外と難しいことなのです。

 孫子のヒント 相手を負かすコツ・相手の先を行くコツは詭道(きどう)
ガイドの典子
詭道は、きどう、うらみち、などと読みます。意味は相手の裏をかくこと、みんなが思い浮かばない事をする、などです。

例えば、いつわる・あらわす・かくす・みせる・だしぬく・おくれる・やる・やらない、などなど。

情況にあった判断をして、自分の利益につながる事なら「まともな事(正)・奇抜なこと(奇)」どちらも詭道(きどう)に当てはまり、正解は変化します

ガイドの典夫
仕掛人Aさんが珍しいと思って用意しても、相手のBさんが珍しく思ってくれないのなら、それは珍しくないものになります。

応募者Cがテキトーに描いたらくがきでも、審査員Dの心にひびけば、それは価値あるものになります。

このように受け手や情況によって正解は変わってしまう怖さがこの世にはひそんでいる、と孫子は言っています。

詭道(きどう)になにが当てはまるか。これは情況によって正解が変わってしまうので、頭でわかっていても実行するのは難しいことですね。

ですが、この考え方を知っておいて損になることはありません。

 孫子のヒント 色んな角度で考えてみて、上手くいく材料が多いなら良し。少ないなら見直す・やめる。
ガイドの典子
色んな角度で考えるというのは、例えば、情報をあつめる・相手を知る・自分を知る・比べてみる・データにまとめる、などの方法が孫子で言われています。

良い材料がそろっているなら成功できそう、ないなら失敗するかも、という見通しを行動する前につけることができます

行動するまえに判断できるなら、失敗することを減らし、成功することを増やすことにつながる。これが孫子の考え方です。

だれでもわかる やさしい孫子兵法 その2(作戦篇)

 孫子のヒント 行動することは消費や疲れにつながること。長く行動すれば消耗が多くなり失敗に繋がりやすい。活動期間が短いうちに事を終えれば消費や疲れを抑えることが出来る。これは成功につなげやすい。

関連:拙速について

ガイドの典子
消費・疲れというのは、例えば、人・物・金などを言います。

行動をはやく終えれば消費や疲れは減らせます。

孫子は「まずくても速くやる・完全でなくても速くかたをつける」ことを良しとしています。反対に「完全をもとめて長引く・こだわって消耗する」ことは失敗につながるのだと言っています。

もちろん「完全で速い」ことが一番です。これは充実していて余裕があれば可能です。充実していて余裕のある状態を孫子では「実(じつ)」と言い、孫子はこの「実」も良いことだとしています。

やさしい孫子上巻。拙速の解説画像
大事な大事なハンマーチャンス。ハンマーは一度つかったら壊れる使いきりハンマーとします。
柳生ハンマー博

児玉アタック清

成功をおさめても、最終的になにか利益が無ければ成功とはいえない。孫子はこのように言っています。

上の例題ではお金の利益を挙げましたが、なにを成功とするか、なにを利益とするか、これは人や情況によって変わることですので、一概にいうことはできません。

だれでもわかる やさしい孫子兵法 その3(謀攻篇)

 孫子のヒント 実際に行動する前に成功するのが一番。行動して消費・疲れるのは二の次。

関連:上兵は謀を伐つについて

ガイドの典子
行動する前に成功する、というのは例えば、

相手の思惑をだしぬく・相手の有利なものを有利でなくする・連携を絶つ、などが挙げられています。これらは相手の有利を減らして、味方の不利を減らすことです。つまり成功につながることだと孫子は言います。

行動して消費・疲れる、というのは例えば、

戦って被害が出る・ドロ沼にはまって消耗する・成功したけどとてもお金を消費した、などが挙げられます。仮に成功したとしても、これらの補修・補填で利益が飛んでしまいます。その度合が大きければ失敗につながります。

なるべく早い段階で良い状態にしておけば被害も少ない、というのが孫子の考え方です。

ハンマー典夫
熱した鉄も冷めない内に加工すれば、ハンマーを壊さずに済みますもんね。
 孫子のヒント 有利なら行動する、互角なら上手く立ち回る、不利なら避ける。やせ我慢しても良い事は無い。
ガイドの典子
情況をみてどのように行動するか、そのお話です。

上手く立ち回るというのは、よく情況をつかんでいなくては出来ないことだと孫子は言います。

情況をつかむには上で登場した「色んな角度で考える」ことです。

色んな角度で考えるというのは、例えば、情報をあつめる・相手を知る・自分を知る・比べてみる・データにまとめる、といったものを孫子はあげています。

 孫子のヒント 相手を知り味方をしれば百戦あやうからず
ガイドの典子
相手を知り味方を知る、というのは「よく情況がつかめている状態」です。

情況をつかんでいれば正しい判断をしやすいので、成功につながりやすいのです。

また、相手に味方の状況を知られなければ、相手は正しい判断をすることが出来ないので、味方は行動しやすくなる、とも孫子は他の章で言っています。

この情況・情報を「知る・知らない」という要素は、孫子でも重要なこととして扱われています。

ガイドの典夫
この考え方は次のような格言・名言として知られています。

「彼を知り己を知らば百戦あやうからず」(かをしりおのれをしらば、ひゃくせんあやうからず)

または

「彼を知り己を知らば百戦してあやうからず」

意味は

「敵を知り味方を知れば百回戦っても危なくない」

解釈は

「情況をつかんでいれば、正しく判断しやすい」

だれでもわかる やさしい孫子兵法 その4(形篇)

 孫子のヒント 成功を見通すことが出来ても、必ず成功するとは限らない
ガイドの典子
情況をつかみ正しく判断できても成功するとは限らない、と孫子は言います。

さらに相手の思惑を超える・みんなの思いもつかない行動をしなくては成功につなげることが出来ないと孫子は言っています。

相手の思惑を超える・みんなの思いもつかない行動、というのは、上で登場した「詭道(きどう)」がカギを握っています。

悲運な典夫
典夫さんは頑張って良い大学を出ても、未だに安月給です。
 孫子のヒント 成功した状態で行動する。充実した状態であたりまえのように勝つ。
ガイドの典子
成功した状態、充実した状態というのは、よくよく準備をした結果です。準備をして充実した形にしておくことが大切だと孫子は言います。

充実した形で行動すれば、「詭道(きどう)」のような小細工をしなくても、あたりまえに成功することが出来ます。

当たり前すぎて誰からもほめられないほどの余裕勝ちをすれば、消耗も疲れも出さずに済む。そのように孫子は言っています。

ほめられるよりも、人や物の「消耗・疲れ」や「利」を気にすることが大事という現実主義・実利主義な考え方です。

ガイドの典夫
孫子兵法は国を背負った切迫した情況を想定したノウハウ本なので、現実主義・実利主義であるのは自然なことです。

戦と違う分野、そんなに切迫していない分野に活用するときには、もうすこしマイルドに解釈しても構いません。

例えば「魅力」を「利」とした場合、競技などは、きわどい勝負をしてくれたほうが観客としては楽しいので、選手の「魅力」を増すことにつながります。

本題とは離れますが、このように幅を持たせて解釈してみても楽しいですよ。

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