
こんにちは、梅永とうふ店です。
今回はリアル地球サイズで海洋をシミュレートした「Sailaway – The Sailing Simulator」の魅力をじっくり紹介していきます。
前半はシミュレーターとしての機能や魅力、操作方法を紹介。後半は実際にシミュレートの様子を追いながら、プレイ日記(AAR)というかたちで「Sailaway」の魅力をお伝えします。
数ヶ月かけて、最終的には世界周航に加えて7つの大洋を制覇したいと思います。
【紹介】Sailaway – The Sailing Simulator
「Sailaway」セイルアウェイという海洋シミュレーターにはこのような特徴があります。
- 地球規模のリアルなモデリング。
- 太平洋横断に数か月、ほぼ実時間かかるくらいスケールが大きい。
- オフラインでも自動航行で旅できる。
- 航海の進捗状況をメールで受け取れる。
- 昼夜、天候変化、風、波、潮流などの概念がある。
- 天候や波風などはアメリカ海洋大気庁(NOAA)に基づいてリアルタイムで同期。
- 細かいボートセーリングが楽しめる。
- 公式レースやユーザーレースで競うこともできる。
- もちろんのんびりクルージングも楽しめる。
ただしゲームとして捉えると単調な部分もありますから、シミュレーター部分に魅力を感じなければ飽きやすいソフトではあります。
上記のほかにも色々特徴がありますけども、そちらはAARパートでフォローしていきます。
ソフトに興味がある方のために「Sailaway」の使い方についても紹介していきましょう。
【操作説明】Sailawayの操作説明とヒント
Sailawayのはじめかた
■手順1:購入 → インストール → アカウント取得(無料)
steamのサイトで購入して、ソフトのインストールが終わったら、Sailawayのアカウントを取得します。アカウントの取得はソフトを起動したときに案内がありますので、それに従います。アカウントを取得するにはメールアドレスが必要ですから、なにかテキトーなアドレスを用意しておきましょう。
■手順2:チュートリアル → お好みのモードでプレイ
実際に帆を操作してセーリングを楽しみたい方は、チュートリアルを受けておきましょう。【ESC】キーか画面右上のハンバーガーボタンを押すとメニュー画面に移ります。
メニューから「アクティビティ」を選択するとチュートリアルの項目が出てきます。レースをするときにもこの項目で選択できます。
■オプション設定:スキルレベル・オフライン航海
帆の操作は自動にして、気軽にクルージングを楽しみたい方は、このふたつの設定を確認しておきましょう。スキルレベルは自動設定でなくても、上級者設定までならボタン一つで帆を自動調整してくれるモードが存在します。
オフライン航海の設定は、上のものほど手厚くサポートしてくれます。オフライン航海したくない場合はOFFにも設定できます。
Sailawayの動かし方(キー操作)
最低限おぼえておくべき操作は、マウス、AとDキーで行う操舵、QとEキーで行う帆の指定切替、WとSキーで行う帆やロープの上げ下げです。そのほかのキー操作も含めて表にまとめてみましょう。
視点移動・選択 | マウス |
拡大縮小 | マウスホイール |
操舵・ハンドル | AとDキー |
帆のきりかえ | QとEキー |
ロープ操作 | WとSキー |
スクリーンショット(UIあり) | F12 |
スクリーンショット(UIナシ) | Pキー |
メニュー | [ESC]キー |
チャット | ログの下にカーソル移動 |
これだけ覚えておけば最低限不自由なくプレイができます。なれてきたらオプションから細かくホットキーを割り当てることもできます。
スクリーンショットの画像は、UIありのものはJPG、UIナシのものはPNG形式で保存されます。
Sailaway画面の見方
■情報パネル:さまざまな数値が表示されています。この情報を参考にして舵をとっていきます。
■視点切替:外からボートを写す視点ではズームイン・ズームアウトが可能です。舵アイコンを押すと舵取りができる視点に戻ります。
■設定アイコン:自動航行の設定・帆の自動調整・UI変更。
■招待:現在の乗組員が表示されます。+ボタンで人を招待できます。自分のプロフィールアイコンも表示されています。
■ログ:各種文章がここに流れます。この部分の更に下にカーソルを移動させるとチャット枠が表示されます。
Sailaway情報パネルの操作
上半分が各種数値です。それぞれ何を示しているかは、マウスカーソルを該当部分にのせるとバルーンヘルプがあらわれて確認できます。
下半分はタブで選んだ情報が表示されます。この画像ではマップを選択しているので地図が表示されています。同じタブをもう一度押すとタブ情報を消せます。
■マップタブ:マップタブではマップの移動・拡大縮小・目的地の設定などができます。風や波の様子なども視覚的にわかるようになっています。オレンジ線の矢印バーをうごかすことによって、目的地を設定できます。バーを中折れさせることによってウェイポイント(中継)を設定できます。水平にするとウェイポイントを消せます。
■GPSタブ:現在地の座標・水深・目的地までの推定必要時間などの情報が数値で示されます。
■トリムタブ:帆を調整するためのガイドです。ここにアナウンスされた行動を取ることで、現在の環境に合わせた最大スピードを出しやすくなります。基本的に帆をいじるときには、この画面とにらめっこすることになります。
■infoタブ:船のグラつきだとか、波の流れだとか、帆の効率の良し悪しなどが数値で示されます。
(※ 地球上のどこにも目的地設定のオレンジ線がない場合は、ソフトを再起動すると直ります。)
Sailawayおてがる帆の自動調整
上部アイコンの真ん中を押すと、帆を自動調節できます。オプションでスキルを自動モードにしている場合は押す必要はありません。
この機能は目的地を設定したとき、且つ、自分の船が始点と終点のあいだに存在するときのみ作動します。
Sailawayオフライン自動航行の設定方法&その場で停止する方法
上部アイコンの左を選択すると、オフライン自動航行のON・OFFを設定できます。内容が詳細であればあるほど自動航行時の補正が手厚くなります。
この機能は、マップタブで設定した目的地に向かって、風などの様子を見ながら航行してくれるものです。目的地を変えることによってオフライン自動航行の針路も変わります。
進捗情報をメールで受け取るには、オプションで頻度などを設定します。設定したあとに、いつでもOFFにできます。
船の帆をたたみたい場合のアイコンもここにあります。停止アイコンは急に止まりたい場合に便利です。もういちど押すと、最後の帆の状態にワンタッチで戻せます。
Sailaway進捗メールの内容と見方
メールアドレスを登録すると、指定した頻度やコースチェンジした時にこのようなメールが届きます。おもに現在地・船の状態・目的地までの時間などがわかります。ログを取って遊ぶ時に、わざわざソフトを立ち上げなくても定期的にメールが届くので便利です。
ちなみにこのメールの内容をザックリいうと、いま南大西洋のセントヘレナ島のちかくにいて、このペースだと目的地のケープタウンまであと15日ぐらいかかるよ~。ということを示しています。
Sailaway星座モードと方角表示
上部アイコンの右を選択すると、(夜のみ)空に星座を表示したり、方角のAR情報を表示することができます。
Sailaway効率の良い操船ヒント
スピードを維持しながら目的地を目指すためには、おもに風と波の情報を読む必要があります。
マップ上で動く白い線が風、青い線が波です。
■最大効率:風は、斜め後ろか斜め前から受けると速度が乗ります。波は後ろから受けると抵抗が少ないです。
■低効率:風は、真正面から受けると遅いです。真後ろからもあまり効率はよくありません。波は前から受けると進みづらく、横から受けると船と帆がグラグラずれるので、速度は安定しません。
■最低効率:風も波もない凪の状態では船が進みません。
(※ サーバーとの接続が切れていると波と風の情報が表示されません。この場合はソフトを再起動すると直ります。)
Sailaway目的地設定が重い場合の対処法
長距離の目的地設定は動作が重くなることがあります。そんなときには始点と終点の距離を短くすれば解消できます。目的地は細かく刻んで設定しながら旅をしましょう。
重くてしょうがないとき、これは本ソフトの全ての不具合に言えることですが、困ったときは再起動すればなんとかなります。
Sailawayボート切替
メニューからボートを選択します。位置はボートごとに記憶されています。たとえば、AボートからBボートに乗り換え、Aボートに戻ってきたときには、ちゃんと前にいた位置にAボートがあります。
これによってクルージング用のボートの途中経過を気にすることなく、レース用のボートに気軽に切り替えられます。
Sailawayセーブ方法
セーブ操作は必要ありません。そのままソフトを終了しても位置はサーバーに保存されています。
その他
そのほかの細かいポイントについてはAARで触れていきます。
AAR01 ナンタケット出港
ここからは実際にシミュレートしている様子を追いながらSailawayを紹介していきます。
Sailawayの魅力を紹介しながら、世界周航と7つの大洋を制覇する企画のはじまりです。
【米国近海】米国マサチューセッツ州ナンタケットから出港
まず最初に選んだボートは「38FT OCEAN CRUISER」です。このボートは小さくて扱いやすく、スピードもそこそこ出る船です。
出港の場所としてナンタケットを選びました。米国のマサチューセッツ州にあるナンタケットは、19世紀の捕鯨ブームのときに賑わった一大捕鯨港として知られた場所です。小説「白鯨」や、こちらで紹介したゲーム「Nantucket」の舞台にもなっています。
今回はこちらからスタートすることにしました。
【米国近海】大荒れのスタート
日本時間2018/01/31にナンタケット港を出港。天候はあいにくの強風で荒れ模様です。現実ならば、こんな日にわざわざ出港したりしませんけども、シミュレーターなら危険をかえりみずに航行できます。(本ソフトでは船は沈没しません。)
画像のTWSの数値は船が受けている実際の風速です。AWSの数値は人間が感じている体感風速を示しています。細かい説明は省きますが、前者に対して体感風速が強ければ、帆もそれだけ効率よく風を強く受けているということになり、速度が出やすくなる環境であること示します。
風速27kn(約13.8m/s)という風は、日本の気象庁の定める風力6(やや強い風)にギリギリ該当します。海上風警報はギリギリ出ないけど、気をつけたほうが良いくらいの危険性を含んだ風のつよさです。
【米国近海】グレート岬を超えて北大西洋へ
出港してから7時間後。ナンタケット島のグレート岬(Great Point)に到達。
画像は、船を基準に左舷45度の風をメインセイルとジェノアの帆で受けているところです。
雨がやんで視界がひらけてきたところでグレート岬の先端につきました。相変わらず「やや強い」美味しい風が吹いていて、なかなかの速度で進んでいます。
このナンタケット島のグレート岬(Great Point)は動物保護区になっていて、動画をご覧の通り、そこには灯台がひとつポツンと立っているという、ナイスなロケーションです。
北海道で言うと野付半島のトドワラの先っちょの雰囲気に似ている、寂しくて幻想的な風景です。
【北大西洋】ナンタケット発→オルタ行(約3537Km)
それから10分後に岬を越え、針路を東にとって北大西洋の横断を目指します。
方角をかえたことによって、向かい風から追い風に変化。追い風に適しているジェネカーに帆をチェンジ。
風速18.3kn(約9.4m/s)の風を、左舷後方から受けて、平均8ノットのごきげんなスピードで東に向かいます。
当面の目的地は、北大西洋に浮かぶアゾレス諸島のオルタ港。距離にして約3537Km(約2197マイル)先にある、遠い遠い島です。
つづき Sailaway世界周航・嵐の北大西洋横断~リスボン(AAR02)